日仏共同プロジェクトにより宮城・長面浦に「番屋」が完成

東日本大震災で200戸を超える集落が流失し、115名が死亡・行方不明となり、ほぼ全域が災害危険区域に指定された宮城県石巻市の長面浦に、このほど「番屋」が完成しました。

 10月5日にはSPF(市民の絆フランス)代表も出席して竣工式・贈呈式が行われました。

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牡蠣養殖や地域の再興に向けて共同で支援に当たった日本財団はじめ、仙台日仏協会、宮城県漁協、石巻市、設計を担当した大学などの関係者、そして今も仮設住宅で暮らすことを余儀なくされている地元住民も式典に参加。

木の香の漂う番屋内で地元・北野神社の宮司からお祓いを受け、神前に玉串を捧げました。

2012年秋、「豊かな海を次世代に手渡すため」に立ち上がった漁師たちが地域再生の第一歩として考えたのが「コミュニティーの拠点となる番屋造り」でした。

復興を模索する姿を見て、SPFはすぐさま支援を決めました。そして支援の輪は広がっていきました。

SPF代表として挨拶に立ったアンリエット・スタインベルグ女史は、日仏共同プロジェクトが実現したことに謝意を表した上で、「世の中の脅威に立ち向かうには国境を越えた人々のソリダリティー(連帯)が不可欠です。

そしてその連帯の輪を世界に広げていくためには、未来を担う子供たちや若者の交流が大きな原動力になるのです」と力強く語り、「今後、日仏の市民レベルの交流があらゆる分野でいっそう深まることを心から期待します」と述べました。

「長面浦 海人の家」の愛称を持つこの番屋は、土間と板スペースが一体となった木造平屋建築です。

海を望む大きな窓や広い縁側など、開放感に溢れた設計が特徴で、漁業に従事する人々の休息や情報交換の場としてはもちろん、観光客向けの海産物販売や漁業学習のための利用も想定されており、11月には「はまなすカフェ」もオープンします。

式典後の祝賀会には、かつてこの地域に暮らし、現在は約20キロ離れた仮設住宅に住む大勢の人々も参加して、震災後の再会を喜び合いながら、勇壮な長面伝承太鼓の演奏やお神楽などの民俗芸能に歓声を上げ、ホタテなど海の幸に舌鼓を打っていました。フランス産ワインがその味を引き立ててくれたことはもちろんです。

この新しいコミュニティスペースが復興への大きな足掛かりになることを願ってやみません。